出張旅費規程を作って節税するメリットと作成のポイント6選 | 名古屋のバーチャルオフィス

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出張旅費規程を作って節税するメリットと作成のポイント6選

出張旅費規程を作って節税するメリットと作成のポイント6選

出張費の対象範囲について

どこまでを出張費として認めるかという法律上の明確なルールはありません。
通常は、新幹線や飛行機代など出張の際に発生する交通費や宿泊費、出張する社員の慰労のために支払われる日当などを出張費と捉える企業が多いです。
そこで気をつけなくてはならないのが、出張先の接待で使用した食事代や社員旅行などで使われた交通費等は、目的によっては「会議費」や「福利厚生費」として処理をしなくてはいけないということです。
このような出張の際に発生する費用をどこまで出張費として処理するか、例外にはどのようなものがあるかといった出張費の扱い方を明確にするためにも、出張旅費規程の整備が必要になるのです。

出張旅費規程作成による2つのメリットについて

出張旅費規程とは、出張費や日当の扱い方を各企業の中でそれぞれルール化するためのものです。
出張旅費規程を作成することで発生する大きなメリットが2つあります。
そのメリットとは、「手間の削減」と、「節税対策」です。

メリット①:出張費精算の手間の削減
1日に大勢の従業員が出張に行く企業は、毎日、出張経費を精算する手間が発生し、処理が大変なことになってしまいます。
この手間を削減するために、出張旅費規程に実費精算ではなく固定額を支給することを定め、出張旅費精算を行う企業もあります。出張先の距離に応じて支給額が決められており、その金額内で交通費、宿泊費を収めるようにする形です。 出張が少ない企業でも、交通機関や宿泊先を一つひとつ調べて処理をする出張経費の精算で苦労している経理の方は多いかと思いますので、出張旅費規程を作成することで煩雑な事務作業を減らすことができます。

メリット②:出張費を経費にして節税対策 支払側も受取側も幸せに
「2つ目のメリット「節税対策」とは、出張日当を支給した場合、下記のように支払側(会社)と受取側(従業員・役員)にそれぞれお得な点があります。
支払側(会社)は出張費が非課税になる点
支給額が経費となるため、法人税・消費税・住民税の納付額が安くなります。
税率が約48%と仮定すると、100万円を支給した場合は48万円の節税になります。

出張旅費規程作成のポイント

出張日当を支給するには、タイトルの通り「出張旅費規程」の作成が必要となります。この出張旅費規程の様式は規定がないため、インターネットにある規定を参考に作成すれば良いのですが、作成にあたっては次の6つのポイントを押さえておきましょう。

ポイント①. ルールを決定する
実際に出張旅費規程を作成する場合は、以下のルールを定めます。
役職ごとで日帰りや宿泊、国内・海外別などによる金額の決定
役員だけではなく、従業員も含めた全員に支給されるものであることの決定
活動記録を残すため、出張報告書の提出義務と管理部門の決定
旅費の精算方法等
出張旅費精算書や出張報告書のテンプレートはインターネットで検索するといろいろ出てきます。

ポイント②:日当料金の設定
日当料金はどのように設定されており、出張経費を実費で精算する方法と日当として支給する方法は、どちらがお得なのでしょうか。結論としては、日当として支給する方法の方が節税効果は大きくなり、一般的な支給方法になります。
出張経費を実費で精算する場合には他の経費精算と同様、実際に使用した経費金額を精算します。一方で、日当として支給すると出張経費精算の手間が削減され、節税対策としての効果も期待できます。そのため、日当の方がメリットが大きいことが分かります。

ポイント③. 全社員に周知する
ルールの2番に示した通り、出張旅費規程は税法上、対象者を限定できず、代表者を含めた全員に適用しなければなりません。社長のみの1人の会社の場合や家族従業員だけの会社であれば問題ないのですが、従業員がいる場合は全員に伝えて周知させる必要があります。また、周知と同時に、日当等の稟議フローや日当を管理する労務等の管理部門の役割決めを定めることも大事なポイントです。

ポイント④:株主総会決議を行う
出張旅費規定は会社規定であり株式会社の決議事項になります。そのため、作成しただけでは規定の効果が発生しません。忘れずに株主総会を開催して、議事録を残しておくようにしましょう。

ポイント⑤:想定外の事態に対応できる規定にする
出張中は、事故や傷病が発生する可能性があります。特に海外出張なら、テロ発生地域などへの渡航で発生リスクが大きいでしょう。そのため、予想外の事態に対応できる規定にしておくことも大切です。

ポイント⑥:設定金額を見直す
税務調査において、出張旅費規程の内容を確認された際に、規定した出張日当の支給額が高額すぎる場合は支給額が否認されることもあります。 否認された場合は、会社は経費とならず、もらった人にも税金がかかってしまいますので、決定した支給額を一度見直しましょう。 そうすることにより設定金額の理由がより明確になり、しっかりとした対応が取れます。

経費精算システムで出張経費精算の手間を省こう
出張旅費規程の作成・設定に合わせて出張旅費精算書の提出が必要となりますが、経費精算システムを活用することで同書類の提出、出張経費の精算をさらに楽に行うことができます

出張旅費規程作成のポイント
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