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事業承継相談の選択肢: 銀行メリット・デメリットと他相談先の比較
事業承継を銀行に相談するメリットとして、専門的なアドバイスや無料相談がありますが、デメリットも考慮が必要。承継先の選定が狭まり、手数料や利益相反のリスクも検討すべき。銀行以外にも公認会計士や商工会議所など検討材料があります。相談先を選ぶ際は各機関の特徴を理解し、適切な判断が重要です。
銀行による事業承継相談のメリットとデメリット
事業承継を銀行に相談する際のメリットとデメリットについて詳細に掘り下げ、さらに他の相談先についても紹介いたします。
1. 銀行に相談した際のメリット:
① 専門的な相談が可能:
銀行は多岐にわたる企業との取引を行っており、その経験から事業承継に関する専門的なアドバイスやノウハウを有しています。これにより、自社株の評価や経営に関する深い相談が可能であり、事業承継のコンサルティング・支援サービスを提供する機関も増加しています。
② 経営状態が伝わりやすい:
取引実績のある銀行は、企業の経営状況や資産状況を把握していることが一般的です。このため、会社の状況を十分に理解してもらいやすく、書類の詳細な説明が不要な場合があり、効率的な相談が可能です。
③ 相談料・着手金がかからないケースが多い:
特に地方銀行では、事業承継の相談に対する相談料や着手金を取らない場合が一般的です。ただし、銀行自体が事業承継支援を行っている場合は、費用が発生する可能性があるため、注意が必要です。
④ 後継者が銀行との信頼関係を築きやすい:
早い段階から銀行に相談し、事業承継の計画を進めることで、後継者と銀行の信頼関係を築く土台を作ることができます。過去の取引実績がある場合は、相互の信頼が強化され、今後の事業展開においても銀行の協力が期待できます。
2. 銀行に相談した際のデメリット:
① 承継先の選定が狭まるケースがある:
銀行が介入する場合、承継先が銀行の既存の顧客である可能性が高まり、承継先の選択肢が制約される可能性があります。親族への内部承継や第三者への承継が制約される可能性も考慮すべきです。
銀行以外の事業承継相談先とその選択肢
② 実務は提携先が行うことが多い:
地方銀行が事業承継の窓口となる場合、実際の実務は提携先の企業買収・合併の仲介会社が主に担当します。そのため、担当者との相性や信頼性に留意する必要があります
③ 高額な手数料がかかることがある:
銀行に相談する場合、紹介会社の手数料が発生する可能性があります。これについては事前に確認し、予期せぬ出費を回避する必要があります。
④ 利益相反のリスク:
銀行から提案された承継先が銀行の取引先である場合、利益相反のリスクが生じ、承継価格や条件において有利な条件が提示される可能性があります。
3. 銀行以外の選択肢:
事業承継の相談先としては、銀行以外にも事業承継・引継ぎ支援センターや商工会議所、公認会計士・税理士・弁護士などが存在します。各相談先の特徴やメリット・デメリットを比較し、自社に最適な選択肢を検討することが必要です。
4. まとめ:
事業承継は企業の将来に深く関わる重要な局面であり、銀行や他の機関への相談が検討されています。どの相談先を選ぶにしても、それぞれの機関の特性を理解し、検討の上で相談先を選定することが肝要です。銀行での相談が難しい場合は他の相談先も検討し、双方で合意の取れる解決策を見つけることが望ましいです。
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