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債務不履行時の強制執行手続きと強制執行禁止財産:借金返済のための詳細な手順と弁護士依頼のメリット
債務不履行時の強制執行手続きでは、給与や銀行預金などが差し押さえ可能です。しかし、生活必需品や給付金請求権は差し押さえできません。弁護士に相談すると手続きや財産調査がスムーズになります。弁護士の選び方には費用や実績、相性が重要です。早めの相談が重要です。
債務不履行時の強制執行手続きと禁止財産の詳細
債務不履行時の強制執行手続きと強制執行禁止財産についての深掘り
1. 強制執行可能・不可能な資産
① 強制執行可能な対象
・給与
・銀行預金
・自動車
・骨とう品、貴金属、有価証券など
② 強制執行不可能な対象
・実印
・約一か月分の食料、調理用具
・仏壇、位牌
・生活に必要な家電、家具 など
・恩給、国民年金、厚生年金などの給付金請求権
・生活保護、福祉、援護、扶養を目的とする給付請求権
・損害賠償
・労災補償などの請求権 など
2. 強制執行のための準備
① 判決・和解書などの債務名義
債務名義は、強制執行によって実現される請求権の存在、範囲、債権者、債務者を表示した公の文書である。確定判決、仮執行宣言付損害賠償命令、仮執行宣言文付き支払い督促、執行承諾文言付公正証書、和解に代わる決定などがこれに含まれる。公正証書は記載内容によって債務名義になるかどうかが異なるため、注意が必要である。
② 差し押さえる資産の情報
裁判所は差押えを行う債務者の資産がどこに、いくらあるかまでは調査しない。財産が不明な場合は、弁護士に相談するか、弁護士が財産調査を行うこともある。
3. 債務者への強制執行手続き
① 裁判所への申し立て
申し立て手続きは裁判所で行い、申立書、当事者目線、請求債権目録、差押債権目録、債務名義(執行文付与付き)、送達証明書、手数料(約4,000円前後)を提出する。
② 債権差押命令の送付
債権差押命令は、債権者が債務者に対して有する債務名義(判決、支払督促、公正証書等)に基づき、債務者が第三債務者(差し押さえるべき債権の債務者)に対して有する債権(預貯金、給与、売掛金等)を差し押さえ、これを換価し、その金額を自身の債権に充てて債権回収を図る手続きである。申し立てが受理されると、裁判所から債務者と第三債務者への債権差押命令が送付され、その後に差し押さえが行われる。
弁護士に依頼すべき理由と選び方
③ 配当
差押えが完了すると、差押え先から回収が行われ、配当が行われる。
4. 弁護士に依頼すべき理由と選び方
① 弁護士に依頼するメリット
- 執行手続きを任せられる
- 事前の財産調査が可能
- 適切な執行方法の提案が得られる
- 費用倒れのリスクが低い
② 弁護士に依頼した場合の費用
- 相談料:30分5,000円程度(無料の事務所も多い)
- 着手金:訴額の5~10%程度
- 報酬金:回収金額の約10~20%程度
- その他:出張料、交通費など
③ 差押えが得意な弁護士を選ぶ4つの視点
- 費用・支払い方法を明確にする弁護士を選ぶ
- 債権回収実績が豊富な弁護士を選ぶ
- 相性の良い弁護士を選ぶ
- 抱える債権の内容を受け付けている弁護士を選ぶ
5. まとめ
債務不履行時には強制執行によって回収の可能性がある。債権には時効があるため、早めに弁護士に相談することが重要である。
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